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幻想庭園

いろいろ書き散らしてます。 なお、掲載している内容につきましては、原作者様その他関係者様には一切関係ありません

傭兵と美姫 前編

 聖闘士星矢 アスガルド編 
ヒルダ×ジークフリート フレア×ハーゲン なので、ヒルダとフレアが積極的です。

ヒルダとフレアは姫君で、ジークフリートとハーゲンは、傭兵というパラレルです。


十数年前に書いたものがでてきたので、せっかくなのでアップしました。
創作を始めたばかりの頃で、つたないです。
後編が、R18となります。



 




 仕官すればそれなりの地位に就くことができるほどの実力の持ち主ながら、生まれ育った孤児院が抱えた借金の返済のため、傭兵となったジークフリートとハーゲン。
 二人は金さえもらえれば人倫の反しないこと以外のほとんどの依頼は引き受け、数多くの困難な依頼を成功させてきたことからその筋で知らぬ者はいないほど有名になった。
 ある時、アスガルドから二人の姫が誘拐された。
 彼女たちは姉妹で、その美しさは他国に広がるほどの評判であり国の宝と言ってもいいほど
だった。
 その二人がさらわれてからというもの国王はすっかり意気消沈してしまい、こんな布令を出した。

「姫を助け出したものは、姫と結婚できる権利を与える」

 この布告に目をつけたのが、アルベリッヒだった。
 頭はよいが、性格が悪いため冷遇されてきたアルベリッヒは、このチャンスをものにすべく
ジークフリートとハーゲンに依頼した。
「ヒルダとフレア。どっちか一人だけでもかまわん。必ず助け出して俺の元に連れてこい」
 そこから、二人を王城に連れて行って自分が助け出したと王に宣言し、どちらかと結婚して
王となり国を支配する・・というのが彼の計画だった。
 二人はアルベリッヒにまつわる噂と彼の尊大な態度から断ろうかと思ったが、この報酬により借金が完済できるので、通常の3倍の値段をふっかけ全額前払いを条件にこの依頼を受けた。
 城までは容易にたどり着けたが、そこからは大変だった。
 たった二人で一個師団並みの数の兵士を相手したのだ。苦戦しつつもなぎ倒し、捕らわれていた二人を救出して脱出した。

 二人はヒルダ達に自分たちが経緯を話した。
 もちろんヒルダ達は立腹した。
 助け出したのはジークフリートとハーゲンなのに手柄はアルベリッヒへ行き、しかも結婚しなくてはならないなんて・・・。 
 ヒルダとフレアは、父へは正直に話すよう説得した。
 それはできない。
 依頼を途中で放りだし、依頼主の不利益となるようなことをするのは今後の信頼に関わるからだ。
 しかし、それで引き下がるヒルダとフレアではなかった。
 ヒルダはジークフリートを、フレアはハーゲンを好きになったのだ。
 普通なら見向きもしないであろう二人を振り向かせるため、アルベリッヒの野望をつぶすため、二人は行動に出る。


 もうすぐアスガルドに入る手前の街で今夜は宿を取ることとなった。
「なぁ、ジーク。」
「うん?」
「お二人は本当にきれいだったな」
「ああ、噂に違わぬ美しさだった」
「あんなヤツに渡したくないな」
 ハーゲンの言葉に内心同調するも、あえて傭兵家業をする者として厳しい言葉をかける。
「ハーゲン、わかっているだろう。俺たちは傭兵だ。依頼主には逆らえん」
「わかってるさ」
 そんなことは百も承知だ。けれど、脳裏から金色のウエーブ髪の姫の顔が離れない。
「明日はアスガルドだ。お二人をアルベリッヒの元へ連れて行けば、俺たちの任務は完了だ」
「・・・・・もう寝るよ」
 ハーゲンは頭から布団を被って目を閉じた。数分後には寝息が聞こえてきた。
 
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