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幻想庭園

いろいろ書き散らしてます。 なお、掲載している内容につきましては、原作者様その他関係者様には一切関係ありません

薬の名は・・・

聖闘士星矢 EPISOED・G
コイオス×ポイペ


十数年前に書いたものがでてきたので、せっかくなのでアップしました。




 最後に二人でいられたのはいつだったか・・・。
 別離の時から数千年。
 君に再びまみえた。
 腕の中に取り戻せた。
 だから    。


「やめて、コイオス」
 口づけ、そのまま愛の行為に及ぼうとするコイオスを、ポイペは止めた。
 コイオスは、眉をひそめる。
「なぜだ?私は数千年待ったのだ。これ以上は    
「あなたは怪我をしているわ」
 その言葉に、コイオスは内心ぎょっとした。
 今、自分の躯には傷一つ無いはずだ。
 楚真と身のうちに流れる友の霊血が治してくれた。
 だから、ポイペに判るはずがない。
「見くびらないで欲しいわね。私がいつからあなたと友にいたと思っているの」
 遙か昔、神話の時代から「妻」として傍にいた。
「だから判るのよ。今のあなたは本調子じゃない」
 私が目覚めるまでに何があったのか、私は知らない。
 でも、判る。
 この人は死にかけたのだ。

 コイオスの身のうちにかすかに残っている、彼のものではない小宇宙はそれを告げている。
「今のあなたに必要なのは休養よ」
 さあ、どいてちょうだいとポイペはコイオスをどかし、その腕の中から逃れようとする。
 しかしコイオスは、さらに力を込めて、寝台に押しつけた。
「なにするのよ」
 躯をねじり、何とか逃れようとするが、神とはいえど男と女。体格、力量の差でどうにも
動けない。
「私の躯は、私が一番よく知っている」
 ポイペの耳元で囁いた。
「私に今一番必要なのは薬。それも《ポイペ》という名の   」 
 ポイペは頬が熱くなるのを感じた。
 まったくこの人は・・・・。
「・・・・・・・・・しょうがない人」
 互いの顔を近づける。
 吐く息が絡み合う。
「薬が欲しいの?」
「ああ」
「ならあげるわ」
 ポイペは、コイオスの唇に口づけた。
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